川越のテナント募集は一般媒介と専任媒介どちらがいい?テナントオーナー向けに違いを解説

「テナントを募集するなら、たくさんの不動産会社にお願いした方が早く決まるのでは?」
店舗や事務所を所有するオーナー様から、このようなご相談をいただくことがあります。
確かに一般媒介で複数の不動産会社に募集を依頼すれば、それぞれの会社が借主を探してくれるため、一見すると窓口が増えて有利に思えます。
一方、専任媒介では、基本的に募集を任せる不動産会社を1社に絞ることになります。
それだけを見ると、
「一般媒介の方が多くの不動産会社が動いてくれるのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、私は不動産業界で約20年間仕事をしてきて、不動産会社側の仕組みや募集の現場を見てきたからこそ、もし自分がテナント物件を所有していたら、信頼できる不動産会社を1社選び、基本的には専任で募集を任せます。
今回は、川越市を中心に店舗・事務所などの事業用物件を専門に取り扱う株式会社Laugh Lifeが、一般媒介と専任媒介の違いと、なぜテナント募集では「何社に依頼するか」だけで考えない方がよいのかを解説します。
一般媒介と専任媒介の違い
まずは、一般媒介と専任媒介の基本的な違いから説明します。
一般媒介では、オーナー様が複数の不動産会社に重ねて募集を依頼できます。
一方、専任媒介では、募集を任せる不動産会社を1社に絞ります。
一般媒介だけを見ると、
「A社にもB社にもC社にもお願いできるなら、その方が多くのお客様に紹介してもらえるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、テナント募集では必ずしも、
「依頼する不動産会社の数=物件情報が届く範囲」
ではありません。
売買と店舗・テナントの賃貸では制度上の扱いが異なる
ここで注意していただきたいのが、不動産の「売買」と、店舗・事務所などの「賃貸」の媒介制度を混同しないことです。
不動産売買では、専任媒介・専属専任媒介について、REINS(レインズ)への登録や依頼者への業務報告など、宅地建物取引業法や標準媒介契約約款でルールが定められています。
一方、店舗・事務所などの賃貸については、売買の専任媒介と同じREINSへの登録義務や定期的な業務報告義務が、そのまま適用されるわけではありません。
この記事では、売買の専任媒介と混同しないよう、Laugh Lifeが実際に行っている店舗・テナント募集を中心にお話しします。
専任でも「他社から借主を紹介してもらう」ことはできる
ここは、オーナー様に特に知っていただきたいポイントです。
専任で1社に任せると、
「その不動産会社のお客さんにしか物件を紹介してもらえないのでは?」
と思われることがあります。
しかし、そうではありません。
Laugh Lifeでは、専任でお預かりした物件について、まず当社に登録いただいている出店希望者へ物件情報をご紹介します。
その後、ポータルサイトへの掲載やREINSへの登録などを行い、他の不動産会社にも物件情報を公開します。
REINSとは、不動産会社同士が物件情報を共有するためのネットワークです。
他の不動産会社がREINSに掲載された物件を確認し、自社のお客様へ紹介することもできます。
つまり、
「何社の不動産会社に直接依頼するか」と「何社の不動産会社に物件情報が届くか」は別の話です。
オーナー様の窓口は1社でも、物件情報を広く流通させることはできます。

私なら一般媒介より専任媒介を選ぶ理由
私は不動産業界で約20年間仕事をしてきました。
その中で、不動産会社側の仕組みや募集の現場も見てきました。
その経験から、もし自分がテナント物件を所有していたら、信頼できる不動産会社を1社選び、基本的には専任で募集を任せます。
理由は大きく3つあります。
理由① 不動産会社が時間と広告費をかけやすい
テナント募集は、単にインターネットへ物件情報を掲載すれば終わりではありません。
募集を始めるまでにも、
・現地確認
・写真撮影
・募集条件の整理
・募集図面の作成
・ポータルサイトへの掲載
・他の不動産会社への情報提供
などの作業があります。
募集開始後も、問い合わせへの対応、内見の調整、設備や契約条件の確認など、さまざまな業務が発生します。
当然、不動産会社側にも時間と費用がかかります。
特にポータルサイトへの掲載には広告費も必要です。
ところが一般媒介の場合、自社が時間や費用をかけて募集活動をしていても、別の不動産会社で突然成約する可能性があります。
これは一般媒介という仕組み上、当然起こり得ることです。
そのため不動産会社側からすると、
「この物件にどこまで時間や広告費をかけるべきか」
という判断が難しくなります。
もちろん、一般媒介だから不動産会社が何もしないという意味ではありません。
ただ、1社に責任を持って任されている物件と、いつ他社で募集が終了するか分からない物件では、募集活動への向き合い方に違いが生まれやすいと、これまでの経験から感じています。
理由② 「誰が募集を改善するのか」が明確になる
テナント募集で大切なのは、物件情報を掲載することだけではありません。
募集開始後の反応を見ることが非常に重要です。
例えば、
「問い合わせが何件あったのか」
「内見まで進んだのは何件か」
「なぜ借りなかったのか」
「賃料が高いと言われているのか」
「必要な設備が足りないのか」
「そもそもターゲットとしている業種と物件が合っているのか」
こうした市場からの反応を確認しながら、募集方法を改善していきます。
一般媒介で複数の不動産会社に依頼していると、この「誰が責任を持って反響を分析し、オーナー様へ改善提案をするのか」が曖昧になりやすい面があります。
もちろん、一般媒介でも親身になって対応する不動産会社はあります。
ただ、仕組みとして「他の会社も募集している」という状態になるため、1社が主体となって募集戦略を考えにくくなることがあります。
テナントがなかなか決まらない原因については、こちらの記事でも実際の事例を交えて詳しく解説しています。
再募集時の賃料査定にも違いが出ることがある
もう一つ、私が重要だと考えているのが、借主の退去に伴う再募集時の賃料査定です。
店舗・テナントの賃料は、以前の契約時と現在とで、適正な金額が変わっていることがあります。
周辺環境や出店需要が変化していれば、以前より高い賃料で募集できる可能性もあります。
しかし、一般媒介では複数の不動産会社が募集を行うため、各社が主体となって賃料を見直す機会が生まれにくいことがあります。
不動産会社の立場からすると、賃料が安い方が借主は見つかりやすくなります。
さらに一般媒介では、他社で成約する可能性もあるため、時間をかけて現在の市場を調査し、オーナー様へ賃料アップを提案する動機が弱くなりやすい面があります。
その結果、以前の賃料をそのまま引き継いで募集してしまうケースも考えられます。
一方、信頼できる不動産会社に専任で任せれば、再募集のタイミングで改めて賃料を査定し、現在の需要や物件の希少性を踏まえて、賃料アップの可能性も含めた提案を受けやすくなります。
もちろん、専任だから必ず賃料が上がるわけではありません。
大切なのは、単に「借主が決まればいい」と考えるのではなく、オーナー様の立場に立ち、その物件が持つ価値を適切に評価してくれるかどうかです。
私は、こうした再募集時の賃料査定も、信頼できる不動産会社に専任で任せるメリットの一つだと考えています。
理由③ 募集情報を一元管理しやすい
一般媒介では、複数の不動産会社がそれぞれ募集を行います。
その結果、各社で掲載している募集条件が違っていたり、どの情報が最新なのか分かりにくくなったりするケースもあります。
また、一つの建物に複数の不動産会社の募集看板が設置されている物件を見かけることもあります。
オーナー様からすれば、
「たくさんの会社にお願いしているから、その分決まりやすい」
と感じるかもしれません。
しかし、必ずしも不動産会社の数だけ募集効果が高くなるとは限りません。
また、複数の不動産会社へ依頼すると、オーナー様自身もそれぞれの会社とやり取りする必要があります。
付き合いが増えていくと、
「以前からお願いしているから断りづらい」
「この会社にも声をかけたから外しづらい」
といった状況になることもあります。
窓口を1社にまとめ、募集条件や物件情報を一元管理しながら、その1社から他の不動産会社へ広く情報を流す。
私はその方が、テナント募集では動きやすいと考えています。
Laugh Lifeでは募集開始後も反響を確認します
Laugh Lifeでは、専任で募集をお任せいただいた物件について、原則として月に1回、オーナー様へ募集状況をご報告しています。
問い合わせ数・内見数・借主の声をオーナー様へ報告
単に、
「今月は問い合わせ○件、内見○件でした」
という数字だけをお伝えするわけではありません。
借主様から実際に聞いた声があれば、それもオーナー様へお伝えするようにしています。
例えば、
「賃料が少し高い」
「この設備があれば検討できた」
「立地は良いが広すぎる」
といった声です。
こうした情報は、次の募集戦略を考えるための重要な材料になります。
そして反響状況を見ながら、必要に応じて募集条件の変更をご提案します。
ただし、反響が弱いからといって、すぐに、
「賃料を下げましょう」
とは考えていません。
賃料を下げることは、不動産会社にとって最も簡単な提案の一つだからです。
まず大切なのは、オーナー様がその物件をどう貸したいのかです。
早く借主を決めたいのか。
多少時間がかかっても、できるだけ高い賃料で貸したいのか。
その意向によって募集戦略は変わります。
一方で、長期間空室になることで失われる賃料も考えなければなりません。
例えば、少し賃料を下げることで数か月早く成約できるのであれば、結果としてオーナー様の収益が大きくなるケースもあります。
また、高すぎる賃料は借主の経営の継続が難しいケースもあります。
店舗・テナントの募集賃料については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【川越の店舗賃料はどう決める?テナントの適正賃料・賃料査定の考え方】
他の不動産会社が「紹介しやすい物件」にすることも重要
テナント募集では、自社で借主を探すことだけが仕事ではないと考えています。
他の不動産会社が抱えているお客様にも、積極的に物件を紹介してもらえる環境をつくることが重要です。
他の不動産会社は競合であると同時に、その先にいる借主様へ物件を紹介してくれる大切なパートナーでもあります。
そのためLaugh Lifeでは、他の不動産会社が物件を紹介しやすいように、次のような対応をしています。
Laugh Lifeが「紹介しやすい物件」にするために行っていること
・募集図面をREINSから取得できるようにする
・物件写真もREINSへ登録する
・登録した写真を他社の広告にも利用できるようにする
・可能な限り鍵を現地のキーボックスで管理する
・問い合わせ先として携帯番号を掲載する
・ショートメールなどでも連絡できるようにする
・設備や契約条件について質問があれば、必要に応じてオーナー様へ確認して回答する
一つひとつを見ると、当たり前のことかもしれません。
しかし、こうした小さな部分が物件の紹介しやすさにつながります。
例えば、内見をするために物件から車で30分離れた不動産会社まで鍵を取りに行き、内見後にまた返却しなければならないとします。
それだけでも、案内する不動産会社には大きな時間的負担がかかります。
似た条件の物件が複数あれば、よりスムーズに案内できる物件の方が紹介しやすくなることも考えられます。
また、借主様から、
「電気容量はどれくらいありますか?」
「看板はどこまで設置できますか?」
「この業種でも契約できますか?」
といった質問が出ることもあります。
分からないことがあればオーナー様へ確認し、できるだけ早く回答する。
こうした「借主を紹介する不動産会社の立場」で考えることも、紹介の機会を減らさないためには重要だと考えています。

専任媒介なら安心、というわけではない
ここまで読むと、
「それなら専任媒介にすれば大丈夫」
と思われるかもしれません。
しかし、専任であればどの不動産会社に任せてもいいというわけではありません。
専任で1社に任せても、その会社が物件情報を十分に公開せず、他の不動産会社が紹介しにくい状態になっていれば、専任のメリットを十分に活かせません。
そのため、専任でテナント募集を依頼する際には、
・店舗や事務所など事業用物件についての知識や経験があるか
・一般のお客様向けの広告媒体(アットホームやテナントショップなど)に掲載してくれるか
・他の不動産会社にも物件情報を公開しているか(REINS掲載など)
・問い合わせや内見などの反響状況を報告してくれるか
・反響が弱い場合に改善提案をしてくれるか
・他社が借主へ紹介しやすい環境をつくっているか
といった点を確認すべきです。
【実例】「他の不動産会社にも声をかけていいですか?」と相談されたケース
Laugh Lifeが専任で募集をお預かりしているテナントで、借主が退去して数日後、オーナー様から、
「他の不動産会社にも声をかけていいですか?」
とご相談いただいたことがありました。
退去したばかりでしたので、まだ募集を開始してからそれほど時間は経っていません。
そこで、一般媒介と専任媒介の違いと、Laugh Lifeがどのように募集活動を行っているのかをご説明しました。
そして、
「まずは当社に任せてください。数か月募集しても結果が出なければ、そのときに違う会社を検討してください。その場合も、一般媒介で何社にも依頼するのではなく、信頼できる会社を1社選び、そこへ任せる方法をおすすめします」
とお伝えしました。
オーナー様にもご理解いただき、そのまま当社で募集を継続することになりました。
※なお、不動産会社を変更する際には、現在の媒介契約の期間や解約条件を確認したうえで進めることが大切です。
これは、不動産会社の都合で専任にしてほしいという話ではありません。
一定期間任せても結果が出ず、募集方法や提案内容にも納得できなければ、不動産会社を変えるという選択肢も当然あると思います。
私が重要だと考えているのは、何社にも同時に依頼することではなく、
「誰がこの物件の募集に責任を持っているのか」
を明確にしておくことです。
一般媒介にもメリットはある
もちろん、一般媒介にもメリットがあります。
最大のメリットは、オーナー様自身が複数の不動産会社へ直接募集を依頼できることです。
複数の会社と自ら積極的にやり取りし、それぞれの募集状況や広告内容、募集条件などを管理できるオーナー様にとっては、この自由度をメリットと感じることもあるでしょう。
ただ、私自身がオーナーなら一般媒介を選ぶかと聞かれると、基本的には選ばないと思います。
不動産会社がどのように募集活動をしているのか、そして一般媒介ではなぜ一つの物件に時間や費用を投じにくくなるのかを知っているからです。
私なら、
「この会社なら自分の物件を任せられる」
と思える会社を1社選び、一定期間、責任を持って募集してもらいます。
そのうえで、結果が出ず、募集活動や改善提案にも納得できなければ、一般媒介に切り替えるのではなく、次に信頼できる不動産会社へ変更する方法を選びます。
まとめ|一般か専任か以上に「誰に任せるか」が大切
一般媒介か専任媒介かだけで、テナント募集の成否が決まるわけではありません。
私が大切だと考えているのは、
オーナー様の立場に立ち、その物件をどうすれば決められるのかを考え続けてくれる不動産会社を選ぶことです。
物件情報を掲載して終わりではなく、
反響を確認する。
借主の声を聞く。
オーナー様へ報告する。
必要であれば条件を見直す。
そして、他の不動産会社にも紹介してもらいやすい環境をつくる。
こうした募集活動を、誰が責任を持って行うのかが重要です。
「何社に直接依頼するか」ではなく、「どれだけ多くの借主候補に情報を届けられるか」。
そして、
「物件を掲載したか」ではなく、「募集開始後も誰が責任を持って改善していくか」。
これが、私がテナント募集を専任で任せる大きなメリットだと考えている理由です。
川越で店舗・テナントの募集をお考えのオーナー様へ
現在、
・複数の不動産会社へ依頼しているものの、募集状況がよく分からない
・不動産会社から問い合わせや内見状況の報告がない
・長期間募集しているが、条件の見直し提案がない
・退去予定の店舗をこれから募集したい
・一般媒介と専任媒介のどちらがいいか迷っている
といった場合には、一度現在の募集方法を整理してみてもよいかもしれません。
株式会社Laugh Lifeでは、川越市を中心に店舗・事務所などの事業用物件を専門に取り扱っています。
現在の募集状況を確認したうえで、賃料や募集条件、広告方法なども含め、オーナー様のご希望に合った募集方法を一緒に考えます。
川越の店舗・テナント募集について、お気軽にご相談ください。
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